手込造形工
大澤 幸勝(光民)
昭和16年9月26日生まれ
経歴
- 昭和33年
- 越井銅器製作所に就業
- 昭和44年
- 大澤美術鋳造所を創立して現在に至る
- 昭和55年
- 鋳ぐるみ鋳造法考案
- 平成 9年
- 伝統工芸高岡銅器振興協同組合後継者育成研修講師(平成10年まで)
- 日本工芸会理事
日本工芸会金工部会幹事
日本工芸会富山支部幹事長
富山県工芸作家連盟常任委員
高岡市作家連盟顧問
高岡銅器伝統工芸士会副会長幹事
受賞歴
- 昭和51年
- 高岡市伝統工芸産業優秀技術者表彰
- 昭和52年
- 銅器鋳造部門の伝統工芸士に認定
- 平成 7年
- 高岡市伝統工芸産業技術保持者指定
- 平成 8年
- 高岡市教育委員会教育功労者表彰
- 平成10年
- 伝統的工芸品産業功労者表彰(中部通商産業局)
- 平成12年
- 通商産業大臣表彰、富山県功労者表彰
- 平成13年
- 高岡市民文化賞
- 平成16年
- 卓越技能賞授与「現代の名工」表彰(厚生労働省)
- 平成17年
- 高岡市市民功労者表彰、重要無形文化財保持者(鋳金)認定、北日本新聞文化賞
- 平成23年
- 旭日小綬章(文化財保護功労賞)
技能概要
「鋳ぐるみ鋳造法」は、あらかじめ鋳型にステンレス線、銅線等をステンレス釘で固定して、溶解した金属を注ぎ込む方法。製作中に土くずれしたり、銅線が溶け込む事があり、熟練と勘、そして高度な技術が必要である。
伝統技法である焼型鋳造では鋳型を焼き上げるとき、鋳型に留めてあるステンレス線や銅線が膨張したり、あるいは、熔銅を注ぎ込む時に湯圧で動いたり溶けたりして、予想外の文様が出来ることがある。象嵌と違った有機的な温かみのあるものが出来るように思う。
熔銅とステンレス線・銅線は硬さやねばりが違うので、仕上げにも高度な技術が必要である。削りすぎると鋳ぐるみの部分がはずれたりするので、忍耐強く慎重に手仕事で仕上げる。
作品
鋳ぐるみ鋳銅花器「陽光と月光」
この作品は鋳ぐるみ鋳造法。鋳型(外型)にステンレス線と銅線を釘で打ち留め固定し中子型を作り焼成して、熔銅を流し込みくるみ、鋳型から外した後ヤスリで削り仕上ると、ステンレス線、銅線が浮かび上がってきます。
この作品は銅鐸をヒントにしています。銅線の赤は太陽の光(火)を、ステンレス線の白は月の光(水)を表しています。火と水が程よく調和しているので、森羅万象すべてが生かされ物事が成り立っています。過去、現在、未来が永遠に続くことを表現しています。
大日如来座像 焼型鋳造法。
この方法は複雑な形の作品を造るのに適しています。ひっかかりのある部分は寄せ型を取り、組合せ一体になる鋳型(外型)を造ります。次に鋳型に金属の厚みになる3ミリの粘土を張り付け中子型を造り、外型と組合せ焼成し熔銅を流し込みます。鋳型から取り外した後ヤスリ、ペーパー等で仕上げ、彫金、着色して完成です。
焼型鋳造法は作品の形状や大きさ素材によって鋳型の造り方や焼き方が微妙に違う蓮弁、蓮台、仏像本体そして光背の肉厚が異なる大日如来座像の場合、均一に焼き上げる為には、豊富な経験と熟練した技術を要するが、この作品は威厳や慈悲に溢れた造形美を細部に至るまで緻密に仕上げられている。
高岡銅器の技術を後世に伝承する為、制作された。
Copyright ©; 2019 Toyama Vocational Ability Development Association Rights Reserved.