出町 睦子 写真

表具師

出町 睦子

昭和10年12月18日生まれ

経歴

1958
金沢美術工芸大学 卒業
1968
1級技能士(表装)取得
1979
出町竹苞堂を開業する。
2001
金箔掻落で特許取得

受賞歴

1996
日本伝統工芸展入選
1997
箔一新社屋完成記念コンペティション グランプリ受賞
2001
金箔掻落で富山発明賞を受賞
2017
日本伝統工芸展入選
日展工芸美術部門入選
2018
卓越した技能者「現代の名工」(厚生労働大臣賞)受賞

技能概要

金沢美術工芸大学在学中にした襖の張替のアルバイトをきっかけに表具の道を志す。21年間特定の師匠につかず独学で表具の技を磨き、43歳で出町竹苞堂を開業。平成12年までの間に5人の弟子を育成した。その後創作性の高い作品の製作に重点を切り替え、箔細工を基礎に考案した「金箔掻落」を用いて掛軸・屏風・額以外にも立体的な造形作品を生み出し、様々な作品展で発表するなど意欲的に活動している。
*「金箔掻落」金箔・銀箔・プラチナ箔を裂地に押し張り、針先で幾筋も引き掻き、光の方向性で箔に濃淡を与える技法

功労

各地で開催する講習会の講師を務め、後進の技能向上に貢献している。

作品

「しあわせ」
「しあわせ」」
何百年続く、子どもの頃遊んだ4枚つなぎのお手玉を応用し大型の立体にし、金箔を施した「しあわせ」(意匠登録)
「生きる」
ニューヨークで2015年に開催された「とやま伝統工芸PR展示会」に出展した代表作「生きる」
縦横190cm×190cmの赤地の屏風に金箔を張って、「掻落」と細かく切った金箔を張る「截金」(きりかね)で燃える太陽を表現している。
うっすらと見える金色の円形が太陽を表し、見る方向や光の当たり加減で微妙に色合いや奥行きが変わる。
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